東大「五月祭」で参政党神谷宗幣氏の講演があるとして、しばき隊が学生の意向を無視して妨害の動きを見せている問題。
「しばき隊」の中には、日本共産党員を自称するものもいる。
しかしこれ、学問の自治、大学自治を大事にしてきて、また学生時代には学生の権利を向上させる取り組みにも関わってきた人もいる、日本共産党としてはどうなんだろう。
学生からの批判
ツイッターでは、現役の東大生を名乗るアカウントからも、しばき隊の行為に強い批判が出されている。
「東京新聞」の記事では、しばき隊については触れていないとはいえども、「学生から批判が出ている」という形で報じている。
なお参政党神谷氏の講演に批判的な学生は、「開催自体を中止させたいとは思わない。しかし開催するならルールを守ってほしい」と、いう姿勢を示しているという。
問題は、部外者が、当事者である学生の意向を無視して、一方的に介入しているという重大な行為。
しかもこれが「共産党員」を名乗った妨害であることで、共産党にとってもまずいことになってしまいかねないという懸念を持っている。
東大のOBであり、在学中は学生自治の先頭にたった、またその後共産党役員・衆議院議員になったという、両方の立場を経験している、宮本徹・元衆議院議員の書き込みが目に止まった。
学生時代、五月祭常任委員会の一人でしたが、東大では、五月祭でも駒場祭でも、学生が自主規律を定め運営します。自主規律を守るなら企画は認められるし、守らねばオウムの麻原講演のようにブレーカーを落として中止することもある。これまでも、五月祭でも駒場祭でも、自民党から共産党まで政治家が講… https://t.co/1DIbaQHjEm
— 宮本徹 (@miyamototooru) 2026年5月14日

宮本氏のツイッターでの書き込みは、短文の中に鋭く論点を詰め込んでいる。
宮本氏の書き込みは、直接的には「学生時代の思い出話」や「新聞記事の感想」にも見える。その一方で見る人が見れば、共産党の大学自治に対する見解を示しているということになる。
それは、「日本共産党員」を公称する家登みろく氏の振る舞いや、それに同調するしばき隊・「反差別」罵倒界隈の振る舞いとは、真っ向から異なるということになる。
OBとはいえども今は部外者なので、現役の学生の取り組みを妨害してしまう形になってはいけない。また共産党の立場で他の党員の党員としての振る舞いを公然と批判するのも場違い。という理性が働いているのだろうが、宮本氏の書き込みからはそのように読み取れる。
なお「オウムの麻原講演」とは、宮本氏が在学中の時期でもあった1992年の東大駒場祭で、オウム真理教の松本智津夫(麻原彰晃)の講演が行なわれたが、その際にルール違反を確認したとして、実行委員が会場のブレーカーを切り、智津夫の公演が中止になったという事件である。この事件は当時、ワイドショーでも報道されたということ。
こちらの詳細な経過、および実行委員会としての後日談(当時はその対応をしたが、あとから振り返ってみるとその対応がどうだったのかという検証)も含めて、こちらのサイトで記されている。
東大では、政治家や宗教家の講演なども、過去に行われているという。共産党からも、志位さんが講演したことがあったり、後に政治家になった宮本さん自身も講演しているという。それはその主張の中身を問題にするのではかく、あくまでも学生が設定した自主ルールを守っているかということから判断されるものであるという。
参政党神谷氏についても、そのルールを守っている限りは、神谷氏の主張の中身への賛否は別としても、企画そのものは認められるが、ルールに抵触する行為があれば批判される、最悪の場合はかつての智津夫のように強制的に中止に追い込まれることもあるという話なのであろう。
問題がある行為が確認されたとしても、学生の自主的な批判と検証に任せられるべきで、外部の人の関与の仕方については慎重に考えなければならないのである。
学生を差し置いて、部外者が勝手に騒ぐなどはありえない。
追記
(2026年5月16日午後)
5月16日11時30分開場、12時から開催予定だった講演会は、安全確保などとして開始が遅れて、その後13時に中止が決定されたということ。
当初は「座り込みをした人物の影響ではないか」という情報が流れたが、どうも「爆破予告」があり、安全確認のために中止を決めたというかなり深刻な展開になった。
なお他の企画も含めて、当日の日程は中止になっている。
またしばき隊などの抗議行動は、11時から行なわれたということ。