大阪市廃止・特別区設置の是非を問う住民投票について、維新の側が以下のような趣旨の宣伝をおこなっている様子。
例えばこれ。
大阪が大好きな大阪市民の皆様、維新が出来てから大阪が変わってきたの知ってますか? 地下鉄のトイレ綺麗になったよね。天王寺公園も綺麗になったよね。中学生も給食になったよね。特養も増えましたよね。 塾代助成もありますよね。 税金の使い方をもっともっと住民に還元できるには都構想が必要‼️
— 中野としこ 大阪維新の会 府議 (@toshiko_nakano) October 21, 2020
しかしこれは、
という重大なごまかしがある。
地下鉄トイレ・中学校給食は平松市政で具体化して予算を付けたもの。学校エアコンもそう。取りかかるタイミングで落選して市長が橋下に交代したことをいいことに、維新だけの実績・前市政や他党は何もしなかったとデマを流しているのである。
塾代助成は維新での事業だが、制度設計にアラがあり、必ずしも必要なところに届いていないのではないかという疑念もある。
天王寺公園は1980年代からずっと継続的に取り組んできたもの。あいりんだってそう。維新が現れるまでに方向性が付いていたもの。維新は歴史改ざんしている。
そしてこれらの事業は、政令指定都市・大阪市の持つ財源と権限を生かして進められてきたもの。
それを4つの特別区に分割して、大阪府に財源を召し上げ、各特別区間での分配も不透明、特別区で使える金がない――となると、どうやって事業を進めていくのか。
また別の角度から考えると、10年間の行政と今後の大阪市廃止構想という因果関係のないことを結びつけて「維新に無条件委任しろ」「維新への信任投票」といっているような形でもあり、その意味でも論理破綻。
(画像は「大阪どーなる」さん https://twitter.com/o_donaru/status/1314477641936769024 からお借りしました)