辺境の雑記帳2nd

ニュースや時事問題の考察など

4年目の「イソジン記念日」

8月4日はイソジン記念日。

というツイートが複数流れてきた。

ishinpedia.com

イソジン記念日

covid-19、新型コロナウイルス問題のまっただ中の2020年8月4日、吉村洋文大阪府知事は突然、「イソジンがコロナに効く」という記者会見をぶち上げた。

 

 

取材要請を受けたマスコミの大半は、眉唾物として、生中継での取材を見送った。

しかしテレビ局1局だけが取材会見の様子を生放送した。

その結果、放送直後から、ドラッグストアではイソジンが売り切れる、販売会社の株価にも影響が出るなどの混乱となった。

さらには「転売ヤー」がイソジンを買い占めて転売しようとしたが、第三類医薬品であり、無許可での販売は医薬品医療機器法(薬機法)の関係でできないと指摘された。

oskweb.hatenablog.com

 またこの案件では、データサイエンスを専門とする研究者・山中竹春氏(2021年以降横浜市長)の研究データを使用したかのような主張がされ、「イソジン会見」で吉村知事が使用した資料の中には山中氏の名前もあった。そのことを知った山中氏が「うがい薬の解析の研究に携わった事実はない」「経緯はわからないが、名前を無断で使われたと認識している」と抗議し、大阪府はその部分については撤回している。

www.tokyo-np.co.jp

あれから4年

4年が経過したが、新型コロナの状況は、根本的な解決には至っていない。

政府が2023年5月に、感染症対策を従来の「2類」から「5類」への引き下げをおこない、市民生活への影響は緩まっていると見受けられる。その一方で、統計上でにくくなっただけで、新型コロナの流行は引き続き蔓延しているのではないかとも見受けられる。

さらに、吉村知事がぶち上げた「大阪ワクチン」の開発断念、2024年7月には吉村知事がコロナ感染したことなどもあった。

混乱させただけだった

もちろん、個人の立場でも、感染対策に対しては、できることはする。

ただ、行政や研究者・実務家など、より深い情報に触れることのできる立場にいる人には、適切な情報提供と対策を求めたい。

しかしながら、行政自らが先頭に立って、いい加減な情報を流し、しかも各方面への影響を与えるのはいかがなものか。

「イソジン会見」は、大阪府のコロナ対策、あるいは維新政治の無策を示す象徴のひとつとなっている。