辺境の雑記帳2nd

ニュースや時事問題の考察など

西成特区シンポの様子を歪めて報じる週刊誌

8月27日に西成特区構想シンポジウムが大阪市西成区で開かれたそうです。様子は動画でもアップされています。

動画はこちら。

この様子を紹介した週刊ポストの記事、シンポジウムが怒号やヤジで収拾がつかなくなったかのような印象を与える書き方になっています。

ほぼ同時期におこなわれた中之島中央公会堂での瓦礫焼却説明会が、ヤジや怒号で説明が聞き取れないほどで、しかも一部過激な反対派が聞くに堪えない暴言を浴びせたことで反対派の中からも苦言が呈されるほどだったのが報じられたばかりという背景も加わり、記事だけを読んだ人には余計に中之島の時と同じという印象を与えかねません。

しかし西成特区構想の動画を見れば、怒号やヤジの類はほとんどなく、円滑に進行していることがわかります。

週刊ポストの記事に対して、シンポジウムのパネリストでもある 鈴木亘教授が『西成特区シンポ:週刊ポストのねつ造記事を批判する』 とする反論文を出しています。

筆者は西成特区構想そのものについては鈴木氏と正反対と言っても差し支えない立場ではあります。しかし、週刊ポストの記事が誤った印象与える記事になっているという点については全く同意で、鈴木氏の批判は妥当かと感じます。

西成特区構想自体、「あいりん問題」と「西成区全域」を混同している、もしくは都合に合わせて使い分けて、「西成区はあいりんだけ」とでも言いたいような、何がしたいのかわからないという印象です。

しかし週刊誌記事のように、「西成区はあいりんだけ」「西成区=あいりんだから、ガラが悪くなければ都合が悪い」という事実に反する偏見からの悪印象を振りまくために、意図的にシンポジウムの様子をねじ曲げるというのは、論外でしょう。