3度目の「都構想」らしきものが、再び浮上している。
2024年4月3日、読売新聞の報道。
大阪市「4~5ブロックに」、都構想3度目挑戦は白紙…就任1年で横山市長
読売新聞 web 2024/04/03 11:00
www.yomiuri.co.jpこれはひどいというべきものである。
大阪市の廃止・解体、維新がいうところのいわゆる「大阪都構想」については、2015年5月17日、および2020年11月1日の2度にわたり、住民の総意は「否決」で決着がついているものである。
それを、「ブロック化」という形でなし崩しに「大阪都構想」に持っていこうとするような、執拗で悪質なものだというべきだろう。
「ブロック化」であるが、現行の大阪市24行政区をいくつかののグループにまとめるということ。
具体的には、市立図書館や市営スポーツ施設事例に挙げ、数が多すぎるからまとめるとしている。
市立図書館
そもそも図書館については、1970年代当初、各行政区ごとに1館ずつ配置しようということになり、20年近くかけて整備された経緯がある。
現行では西区にある中央図書館と、その他23行政区にある分館扱いの地域図書館、および移動図書館としての自動車文庫という体制が構築されている。
地域図書館では設備の老朽化などもあり、建て替えや図書の入れ替えなども必要になっているものの、1970年代~80年代開館当初のままの図書館は残念ながら陳腐化していると言わざるを得ない状態になっている。
また24行政区に1館ずつとはいえども、人口の多い行政区や、面積の広い行政区については、区内2館めを視野に入れることも検討されてもいいとも感じている。
またそもそも、図書館については、事務部門や管理部門などを中央図書館に集中し、ほかの23図書館と連携するシステムとなっている。ブロック化がなじむものではない。
ほかの市営施設
ほかの市営施設についても、一律のブロック化が必ずしも有効だとはいえない。
学校教育、上水道、公園事務所など、各分野ごとにいくつかの区をまとめてブロック化している分野もあるが、それぞれ各ブロックごとに管轄範囲が異なっている。
下水道施設については、区どころか、地形などに応じて、区以下の地域単位でも下水道処理区域が異なることもある。