辺境の雑記帳2nd

ニュースや時事問題の考察など

児童相談所と大阪都構想は直接関係ありません

橋下徹教祖様が、奈良市で児童相談所を新設するというニュースに反応して、どさくさに紛れて「児相を作るためにも大阪都構想」とかご託宣を並べた様子。

2019年2月14日のツイッター。

思いっきり論理のすり替えですなあ。

「280万人大都市大阪市が、児童虐待対応を全て所管するのは無理。眼が行き届かない。」

またいつものアレ。大阪市より一回り規模の大きい横浜市でそんな議論は起きていないわけだし、大阪市でも維新以前の歴代市長はそんなことを言ったことはないのですがね。

「だから大阪市を4つに分けて、それぞれで児童相談所を設置し、児童虐待対応するのが大阪都構想」

そもそも大阪都構想なるものと児童相談所の設置とは何の関係もありませんが。

児童相談所は大阪市に2ヶ所あり、さらにもう1ヶ所追加で建設中なんですがね。1ヶ所しか設置してはいけないという法令などありませんし、実際に複数箇所あるのですが。

大阪市では約10年前、西淀川区の小学生死亡事件(2009年4月)や西区での2児マンション閉じ込め餓死事件(2010年7月)などの深刻な虐待死事件が相次いだことを受けて、児童虐待対策を強化してきた経緯があり、児相増設にもつながりました。

また、維新のせいで廃止された住吉市民病院での「福祉的医療」についても、住之江区で起きた乳児虐待死事件(2010年12月事案発覚、2011年5月死亡)で、被害児童と母親が住吉市民病院にかかっていたにもかかわらず、十分に対応できなかった教訓を活かすとしたことがきっかけのひとつだということでした。

「そうであれば当然それなりの費用がかかる。それをコストがかかる!と叫ぶのが政治行政オンチの京大藤井氏一派。」

おかしなすり替え。

藤井聡教授は「大阪都構想」にコストがかかると指摘しているが、それを「児童相談所という個別のものに対して、コスト面で反対した」かのようにでっちあげる印象操作。

またそもそも、前述のように、児童相談所は大阪市のままでも複数箇所に設置できるし、実際に設置しています。「大阪都構想で児童相談所が増える」なんてのは直接の因果関係はないこと。

むしろ、特別区に解体することによって、大阪市のスケールで予算を配分し、また市が都道府県並みの権限で運営していたものを、現大阪市域の財源を一度府に吸い上げてから再分配される形になるので、特別区として使える予算も権限も減ることになります。

「政治行政オンチ」は、破綻した「大阪都構想」にしがみつくために、児童相談所すら政局に利用する、またデマを流してまでも攻撃する、橋下・維新一派だと思わざるをえません。