辺境の雑記帳2nd

ニュースや時事問題の考察など

5年目の「5.17」、改めて「都構想」=大阪市廃止は危険

「大阪都構想」なる策動を退け、我が町大阪市を守った2015年の住民投票から5年となる。

5年目の「5.17」、大阪市があってよかったものの、維新の施策で不要な混乱が持ち込まれている、歴史資料庫送りにしたはずの「都構想」がゾンビのように蘇って2度目の住民投票が画策されている、という複雑な局面でこの日を迎えることになった。

「都構想」、「二重行政」攻撃の弊害

2020年に入って猛威を振るっている新型コロナウイルス問題。維新が「二重行政」と難癖を付けて強引に府市統廃合してきた公衆衛生部門は、実際は無駄ではなかった、むしろ必要なものだったということを浮き彫りにさせている。

橋下徹の時代におこなわれた公衆衛生部門の府市統合・独法化の影響で、新型コロナウイルス問題への初動の検査体制などの対応に遅れをきたしたと指摘された。

感染者・患者の大半は大阪市内で発生したものなのに、「バーチャル都構想」と称して大阪市の動きを止めた形になっている。本来なら、公衆衛生に関する独自権限を府から移譲されている政令市や保健所設置市についてはそちらに任せて、府管轄の衛星都市地域と府内の調整機能に全振りできるはずの大阪府の負担を増し、本来なら「二馬力」のはずが、非効率な対応になっている結果ともなった。

さらには、維新は「やったふり」ばかり。関係機関との調整など地道な対応はほとんどせず、政局目的で独断で方針を出したり、テレビ出演ばかりなど、悪目立ちすることばかりしてこじらせている。

防護服代わりの雨合羽の提供呼びかけ。病院を新型コロナ病棟に転用するという方針を突然示し、転院などの準備ができていなかった患者やスタッフを不安に陥れる。こんなのばかり。

そんな最悪の状況でも、政令市・大阪市があるから、何とかもっているというのもある。万が一「都構想」になっていたら、財源が目減りさせられることに加えて、初期ランニングコストが莫大にかかることで、財源面でも裏付けはなくなり、また市の権限も減り、より困難になっていたと想像される。