辺境の雑記帳2nd

ニュースや時事問題の考察など

脱原発・震災瓦礫問題での大阪での一部の動き

 大阪の反原発・脱原発運動の一部にきな臭い動きが目立っているのが気になる。できるだけ早く原発をなくし代替エネルギーでの発言に切り替えられればいいし、震災がれき受け入れ問題の動向も気になるところではある。しかしそれを逆手に取って、ごく一部の煽動者・挑発者が「運動家」のふりをしながら実際には運動を妨害する役割を果たしているのではないかという気がしてならない。

 違和感を最初に関したのは、2012年8月末に大阪市中央公会堂で行われた震災がれき受け入れの説明会。

 震災瓦礫の全てが震災の際に発生した原発事故で放射能汚染されたと扱うような暴論も、また「絆」を口実に感情論で無条件に受け入れというのもどちらも違和感を感じる。運搬の手間や地元雇用などを考えると可能な限り現地処理した方がいいし、理論的な話では汚染が確認されていない・どうしても現地処理不能という条件がそろえば広域処理も検討すべきなのかもしれない。ただ現実は、広域処理不可避という状況でもなく、産廃業者がガレキ移動の際の利権を得るだけで、放射性物質の有無とは関係なしに埋め立て自体によって環境を悪化させるおそれがあるという状態で、受け入れる状態ではない。

 説明会で一部の「反対派」が暴走し、下品なヤジで説明が聞き取れない状態になった。しかもそれを諌めた参加者を逆に怒鳴りつけて脅しつけるなどもしたという。

 さらに「橋下自宅前での抗議宣伝行動」をおこなったグループや、関西電力前での抗議行動では警察官に無用な挑発をおこなう一部反対派も現れている。関西電力前での抗議行動では、一般参加者の中に紛れ込んだ公安や過激派が、暴力的・挑発的な行動をおこない、一般参加者に迷惑をかけていることも伝え聞く。しかもtwitter上では、抗議行動に参加している勢力の中心となっているものがそういう行為を肯定し、「原発問題やガレキ問題では反対派や中間派でも、過激な行動を批判する」という立場の人を「敵」認定して罵倒している始末である。

 10月5日の関電本店前抗議行動では逮捕者が出た。聞くところによると、逮捕者は飲酒して参加し、警備の警察官を挑発した上、車道に出て車に轢かれそうになったり、警官を挑発して逃げる際に参加者の子どもにぶつかりそうになったりなどの危険行為・迷惑行為もおこなっていたという。逮捕者やその支援者は、過激派の××派だという情報もある(この時点では全面的に裏がとれていないので伏せておく)。逮捕の一部始終がインターネット上の映像として残っているが、挑発者(正体は不明だが)が警察官を突き飛ばしているようにも見える。逮捕者や支援者のグループの薄汚い暴言やヤジも、録画映像で確認できる。

 さらに10月7日のがれき受け入れ説明会でも、会場からの質疑応答で、一般参加者のふりをして発言を求めた挑発者と思われるものが、喧嘩腰の怒鳴り口調。中身も「会場の一列目は関係者が並んで座っている」とくだらない揚げ足取りで主催者を怒鳴りつけている。それに呼応するようなヤジも。警備上の理由も兼ねて最前列を関係者席にすること自体は珍しくないし、むしろ8月の説明会で騒ぐものが出たから不測の事態防止のためにこういう措置が取られたのではないか。自分たちの行為を棚に上げてこういう挑発行為をおこなうのは、行政側の対応をさらに悪化させることにも繋がる。暴言を吐いたものが「運動家」を自称しているものだったとしても、結局は運動の分断者・妨害者であり、行政側の協力者ということになる。

 一部の過激な扇動者・挑発者の暴走を理由に、運動そのものに悪影響があってはならない。どんな運動でもそうだが、市民運動は、多くの人に支持を得る努力が必要で、一部の過激な勢力だけの先鋭的なものにしてはならない。無用な挑発行動は一般人を離れさせ、運動そのものが不都合という勢力を利するだけだし、弾圧の口実を与えることにもなる。

 無用な混乱や分断・弾圧・犠牲などを生んでも、運動自体が不都合な勢力にとってはともかく、運動をすすめる側・共感する側にとっては何の利益ももたらさない。多くの人の支持を得て運動を広げるためにも、無用な挑発行為は避けなければならない。