辺境の雑記帳2nd

ニュースや時事問題の考察など

交野市議選、候補者に暴言ヤジを飛ばした人はあの人だった・・・

2023年9月10日投開票の、大阪府交野市議選挙。

この選挙には、2022年の市長選挙で落選した、前交野市長の黒田実氏も市議選に立候補した。

黒田氏が選挙期間中の街頭演説で、通りかかった山本けい・現市長から暴言を受けたとツイッター(現・X)で訴えている。

確かに動画を見ると、黒田氏の演説中、「うるさいボケ」とヤジ・暴言が飛んでいるのが聞こえ、運動員が驚いて声のする方を振り返っている様子が見て取れる。そして、自転車で走り去る山本けいたんの姿も映っている。

黒田氏は「今、現職の市長から、ボケという声をいただきました」とすかさずマイクでいっている。

小中一貫校の問題

「ボケ」発言の演説は、ちょうど小中一貫校の問題だったときの様子。

交野市では、黒田氏が市長時代、市立小中学校を統合再編して、施設一体型小中一貫校を作る計画を進めていた。

このことについては市民からは懸念の声が出て、住民運動にもなった。住民運動では、共産党議員や無所属市民派議員なども共同して、施設一体型小中一貫校には反対、少なくとも住民投票で住民の意向を問うべきではないかとなった。しかし住民投票は市議会で否決され、実現しなかった。

元維新の大阪府議で、その後は無所属として活動している山本けいたんは当時交野市議だったが、小中一貫校反対の立場で歩調を合わせていた。

そして2022年の交野市長選挙では、山本けいたんが立候補を表明し、小中一貫校に否定的な住民運動関係者からも支援を得た形になって、当選した。

しかし山本けいたんは当選後、目玉公約だった小中一貫校中止問題について、「違約金の問題が生じた」などとして消極的な姿勢に転じ、「見直し断念」を表明した。

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このことで小中一貫校反対派の市民を落胆させた。また小中一貫校推進派の市議からも「市長は当時市議だったので、違約金の問題などはわかっていたはずだ。できないことをいっていたのか」「市長なら、市議会を説得するなどの手法があるのに、そういうのはなかった」などと疑問を突っ込まれることになった。

ほかにも山本けいたんは、市長室の机と椅子をオークションにかけて売却し、市長執務室には私物の机を持ち込んで「経費削減」とするなどのパフォーマンスもおこない、批判された。これについては落札者が現れたものの、落札者は「自分で使う目的ではない。将来的に、次の市長が就任したときに、交野市にお返ししたい。それまで保管する」と話したとのこと。

このような暴言は許されない

小中一貫校問題では、黒田氏の市長時代の施策については疑問点はある。とはいえども、それに反対することを重点公約として当選したが、当選後態度を翻したような山本けいたんの対応にも疑問を感じる。

もっとも、暴言など、前市長・現市長の施策への賛否以前に、問題外である。交野市民は、個別の政策への意見や賛否の枠を越えて、市政について注視していってほしいと願う。