辺境の雑記帳2nd

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「都構想」は「エアコン買い換えで長期ランニングコスト削減」ではなく「不良品押しつけ」

維新の「大阪都構想」宣伝動画。

1期目の市議に学生服やセーラー服のコスプレをさせ、教師役の市議が解説するという「学園」という謎設定は、突っ込んでもしょうがないのでスルーする。

この動画では、「都構想」のデメリットとして解説している。「都構想」には初期コストがかかるというデメリットは認めながらも、それは「エアコンの買い換え」と同じだとして正当化している。

新しいエアコンを買うと機械購入や工事費用で初期投資がかなり高額になるが、長期的にみると電気代が古い機種よりも減るなどしてコストパフォーマンスがよくなる、それと同じだという理屈。

いや、それはおかしい。

大阪市というスケールメリットでおこなっていた事業や財源が、全額特別区に行くわけではなく、府や一部事務組合に吸い上げられることになる。そして特別区では政令指定都市の権限が奪われること、財源も不自由になることから、やりたいと思っている事業ができなくなる可能性が高くなる。

さらに特別区の庁舎など、新たに設置するものも増える。そういう初期コストで行政サービスは圧迫され、好転する見通しはないともされている。

エアコンに例えるなら、「初期不良が見つかってリコール対象になった5年前の型落ち不良品を押しつける。頼みもしないのに勝手に今のエアコンからの交換工事をして、まともに動かないものに多額の請求をする。しかも返品は一切認めない」という、ありえないほどのとんでもない話。