八尾市議会の2023年6月議会で補正予算案が出され、中学校給食費無償化も審議したとのこと。
そのことについて、大松桂右・八尾市長は、ツイッターでこのように書く。
🟢中学校給食費の無償化を実施します
— 大松けいすけ(八尾市長) (@daimatsuK) 2023年7月10日
2学期より #中学校全員給食 が始まりますが、同時に #給食費(R5年の2~3学期分)の #無償化 も行います。すでに小学校の無償化も実施していますが、小中学校の恒久的な給食無償化に向け、取組んでまいります
なお、無償化予算に共産党のみが反対されました#八尾市 pic.twitter.com/vRybBhdE3W
さて、 ツイッターで記載された内容は適切と言えるのか、極めて疑問。
維新の大松市長が、議会の仕組みを無視して共産党批判につなげるという、重大なミスリードではないかと感じる。
八尾市議会では2023年6月議会に補正予算案が提出され、その中で中学校給食費の無償化を打ち出している。
その一方で、当該予算案は中学校給食費無償化に特化したものではない。市政の各分野について、多くの事業実施を計画しているというものである。
予算案は費目別に賛否を表明し判断するものではなく、議案全体として一括して賛否を表明する仕組みになっている。
共産党は、中学校給食無償化の個別案については賛成とはいえども、ほかの事業について、共産党の立場から賛成できないもの(万博PR事業・市の全公用車のナンバープレートを万博PR仕様につけ替え、ゴミ処理の民間委託、耐震性抜群で建て替えの必要がない施設を建て替えるなど)が含まれているとして、予算案原案には反対に回ったとのこと。
そして、共産党の立場からは賛成できない事業を削除した「予算案の組み替え動議」を提出している。
- 参考:「議案の一覧・結果」(八尾市議会)、「中学校給食無償化に賛成し、悪い予算を削除して国保料の引き下げなどに使うよう提案。」(共産党・田中ゆうこ八尾市議ブログ、2023年7月12日)
そして予算案は、原案可決、組み替えの修正案否決となった。
それらの経緯を乱暴に扱い、「給食費無償化だけの予算」ではないのに、このようなねじ曲げ宣伝をするのはいただけない。
また、維新の給食費無償化については、このような話も。
- 八尾市長選・市議選:維新が「給食費無償化」言い出した?(当ブログ 2019年4月10日)
給食費無償化は共産党の主張だよ。ちょっとひどい。財源論を無視。年300億の巨額財源どうするの?橋下知事時代に始めた高校私学無償化に否定的だったと聞いてるので、これをやめるのかな。私学無償化は年200億円。これを辞めてもあと100億円も足りないよ。https://t.co/hP000q1Np4 @YahooNewsTopics
— 吉村洋文(大阪府知事) (@hiroyoshimura) 2019年3月17日