「淀ちゃん」から、1年。
大阪湾に再びクジラがやってきた。
2024年1月、神戸市沖の大阪湾に現れた迷いクジラ。マッコウクジラの雄とみられている。
その後湾内をうろうろしたのち、堺市の泉北港岩壁近くにとどまっていたが、2024年2月19日に死亡が確認された。
餌となるものがほとんど食べられなかったことによる、餓死とみられている。
このクジラについて、大阪府は処理を検討していた。
生存している場合には、別の海域に誘導して追い出す。死亡した場合には、埋却・焼却するか、海の奥深くに沈めるか。など。
結局死亡したということで、死骸の処理という手段になった。
大阪府は、堺泉北港の大阪府所有施設での埋却処理する方針を決めた。数年後、大阪市立自然史博物館で骨格標本を取り出すことになっている。
1年前の「淀ちゃん」の時とは異なり、発見から死亡確認までに1ヶ月の期間があったことで、関係先との調整がスムーズにいったらしい。
また「淀ちゃん」の海洋投棄には、8000万円かかったとのこと。船底が開く特殊な船舶を使用したことや、紀伊水道沖まで運搬する費用などが含まれているという。
今回の大阪府の判断は歓迎ではある。しかしながら、1年前の対応は何だったのかという思いも、同時に感じる。